ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

浦和散歩<1> 鎌倉時代の墓石を探して・・・

久々のブログです。
半年ぶりぐらいですかね。
最近はTwitterばかりでブログがお粗末です。


さてさて、今回のお題は
「浦和散歩<1> 鎌倉時代の墓石を探して・・・」
ということで・・・


8月17日(実はボクの誕生日)にボクが中学時代を過ごした浦和(現在のさいたま市浦和区)に散歩にでかけました。いまはさいたま市でも大宮のほうに住んでいるので、ちょっと南ですね。まあ電車で10分程度というとこでしょうか。


遠出するでもなく何となく終わってしまいそうな9日間のお盆休み、最終日ぐらいは引きこもりはやめようと、家を出たわけですよ。でもまあ、目的なしで歩けるような男ではないので、ずっと気になっていたアレを確認しにいくことにしました。


そのアレとは・・・
鎌倉時代の墓石が本当にあるのか確認する」
でした。


ことの発端はいまから30年ほど前。浦和の白幡中学という中学校に通っていた時代の話です。
この中学校には部活動の他に必修クラブというのがありました。この必修クラブとは授業時間内に行われるクラブのことで、全生徒が必ず参加しなければならないものでした。ボクは部活動では陸上部にいましたが、この必修クラブでは歴史研究クラブに参加していました。


その歴史研究クラブの課題で、学校の裏の墓地にある墓石の年号を調べる、というのがありました。で、1時間くらい掛けて調べたんですが、その中に鎌倉時代の年号の墓石があったんです。
いや、正確には「あった」という記録がのこっているのです。
そのときの調査記録がこれ ↓



<中学生の時に書いた墓石の年号記録>


ほとんど全て江戸時代の年号なんですが(明治以降は省いています)、一つだけ「永仁」という年号があるんですよ。
記録にある永仁6年ってのは1298年、そう鎌倉時代なんですよ。
で、その次に古いのが、正保元年(1644年)、明らかに突出していておかしいのですが、この墓石がはたして本当にあったのかが、30年間(というかここ20年ぐらい)ず〜っと気になってました。


友人の墓石や石塔について詳しい人に聞いたら、室町以前は墓石は五輪塔とかだったはずで四角い墓石はないはずだから見間違いじゃないか、と指摘されました。
まあ、ボクもそう思ったんですが、でもまあ、気になるんで調査にでかけました。


最寄り駅は埼京線武蔵浦和駅。駅に到着したのが13時過ぎ・・・
武蔵浦和駅で降りるのは果たして何年ぶりだろうか?少なくとも10年は降りてないわな。
降り立つと・・・ なんじゃこりゃ〜〜


タワーマンションが、で〜ん、で〜ん、で〜ん・・・
と建ちまくり!
オレの知ってる武蔵浦和じゃないです。
もっとダサい町でした



タワーマンションが乱立>



<こっちにもタワーマンション


気を取り直して、駅前のラーメン屋で腹ごしらえして、母校の白幡中学校に向けて歩きます。
目的の墓地は中学校のホントすぐ真裏ですから・・・


駅から10分ほど歩くと、中学校の裏門と墓地が見えてきました。



<手前右が墓地、奥の丘の上が中学校の校舎>



<母校の裏門>


母校はこの坂を登ったところにあります。
裏門を背にしてみると、墓地が見えます。規模はそんなに大きくないです。



<中学校の裏門側から見た墓地>



<中学校と反対側から見た墓地>


当時はまったく気にしていなかったんですが、墓地には隣接してお寺があります。
当時は気がついていなかったかもしれません。
最近ネットで調べていて知りました。


医王寺という名の真言宗のお寺だそうです。



<お寺の鐘楼門>



<鐘楼門に掲げられた表札>



<墓地内にある薬師堂>


真言宗ですので、空海さん(弘法大師)ですね。
歴史自体もかなり古いらしいので、ちょっと期待できますね。
鎌倉時代にはすであったようなので・・・


墓地内をざっと眺めてみると、金子家のお墓が多いですね。
どうもこの辺の名主は金子さんのようですね。
白幡村(白籏村)の文字も見えます。



<金子家の墓>


さて肝心な墓石の年号を調べて見ましょう・・・



<明和7年と延享3年の墓石>
この2つは明和7年(1770年)と延享3年(1746年)ね。



<正徳元年と正徳5年の墓石>
この2つは正徳元年(1711年)と正徳5年(1715年)ね。



<延宝5年と貞享元年の墓石>
この2つは延宝5年(1677年)と貞享元年(1684年)ね。



<不明瞭で年代不詳の墓石>
そしてこんな感じで風化してよう読めない墓石もあったりして・・・


とまあ、墓地内をウロウロしていたら、お寺の方から若坊主(たぶん20代前半)がやってきた。
こういうときはこちらから話しかけるのが吉で(鉱物採集の時にも地元の人に会ったら、こっちから話しかけた方が相手の警戒心が薄れる)、話しかけてみました。
事情を説明すると、もちろん彼も白幡中の卒業生だとのこと(まあ当たり前だねw)
鎌倉時代の墓石はないか尋ねたところ、おそらくないと思います、とのこと。で、一番古いと思われるのはお堂の裏の住職のお墓だといい、それも江戸初期ぐらいだという話でした。
ただこのお堂自体は室町前期ぐらいからあるらしく(現存はたぶん違う)、まあお寺自体は空海が開いたともいわれているそうで、かなり古いそうな。
空海が来たんだったら、奈良時代だもんねぇ・・・


いろいろ立ち話したんだけど、どうもお盆の法要で忙しいらしく、「ちょっとドタバタしててすいません」と言って彼は立ち去りました。


そこで、早速教えてもらった住職のお墓群を調べて見た。



<歴代住職さんのお墓群>


お墓群には石塔型のがあって、まあ一番古そうなのを見てみると・・・



<一番古そうな石塔>



<年号は元禄17年と延宝8年>


年号は元禄17年(1704年)と延宝8年(1680年)でした・・・


ううむ、やはり江戸期よりも前のものがみつからない
やはり見間違いだったのだろうか・・・


つづく

浦和散歩<2> 続・鎌倉時代の墓石を探して・・・
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140821

草津スキー7 

前回のつづきです。


草津スキー6 <脱出編(3)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140303


その7なんでそろそろ書き終えたいと思います。
2泊3日の旅行の日記に何日掛けてるんだ、とクレームが来そうです(誰も読んでないかw)


草津温泉から草津道路〜長野街道を経て、なんとこ渋川の一歩手前まで来たのですが、この先が問題です。
そう、いままでは雪慣れしていた地域を通ってきたのですが、ここから先は大雪になれていない人たちの地域です。当然、除雪も進んでいないでしょう・・・


すでにわかっていることは、
 ・国道17号線はまったく動かないので行ってはいけない
 ・関越道は水上以南は全線通行止め
 ・北関東道は桐生太田IC以西は通行止め、以東は開通している。
 ・東北道は関東地方は全線開通している


ということでしたので、
方針としては
群馬県を横切って桐生太田ICから北関東道にのり、東北道経由で帰る」
に帰結しました。


問題は、渋川・前橋などの市街地を如何に突破するかです。
幹線道路の大渋滞は容易に予測できますし、幹線道路ではない道路は除雪されていない可能性が高い。


そこで、以下のように脱出ルートを想定しました。



<想定脱出ルート>


で、実際にはこのようにゆきました。



<実際の脱出ルート>


吾妻線金島駅手前の北群馬橋交差点から長野街道(国道144号)を後にし、吾妻川対岸の県道35号に入りました。
そして前に書いたように最初のコンビニでAさんとお別れしました。
そのあとも県道35号線〜県道25号線を南下しました。
この道は除雪もされており、ところどころ商業施設の周辺を除いて、比較的スムーズに走れました。


しかし、途中から前橋市街地を避けようと、県道15号線に入ったのが間違いでした。
関越道をくぐった先で大渋滞、まったく動く気配がありません。
しばらく渋滞にはまった後で、県道25号線に戻ることにしました。



<渋滞の県道15号線(駒寄PA付近)の積雪状況>


このあたりの路肩に積もった積雪はざっと50cmぐらいはあるでしょうか・・・
とても群馬県の平野部とは思えません。
テレビで言ってたことはほんとだったのねぇ〜



<渋滞の県道15号線(駒寄PA付近)より望む夕日>


県道25号は相変わらず比較的スムーズに流れていますが、このまま進むと高崎にたどり着いてしまいます。高崎を抜けずに前橋市街の北をうまくすり抜けようとしますが、積雪の少ない道を選んでいるうちに知らないうちに群馬県庁の前に来てました。
さて、ここから国道50号へ逃げようと東へ向かおうとしますが、幹線道路は渋滞だらけで、いっこうに進む気配がありません。どうもこの先に国道17号線との交差点があるようで、それがこの渋滞の原因のようです。


しびれを切らして、細い道に入ってみると、そこは除雪も不十分な道。なんとか通り抜けようとしますが、対向車とのすれ違いがなかなか難しくて思うように進めません。


そしてある交差点のさしかかったとき、とうとうウチのクルマもスタック・・・
仕方がないので、クルマから降りた3人で押し始めました。
すると、対向車の方がスコップを持って走ってくるじゃありませんか!
スコップの方が前輪の前の雪をどけてくれたおかげで、なんとか脱出しました。
スコップさん曰く、「もう朝から持ちあるいてんだ」と・・・
そうだよなぁ、スコップ持ってないとおちおちクルマの運転もできないほどの積雪だしねぇ・・・


なんとか前橋市街を抜け、国道50号にたどりつきます。国道50号は中途半端に除雪されていて、日暮れの気温低下も相成って、路面はカチンコチンです。
え?ここホントに群馬県の平野部?ってぐらいの雪国の光景。
片側2車線の道路も除雪が不十分なために片側一車線状態です。


それでもなんとか上武道路(新17号)との交差点まで来ましたが、ここからはとうとう渋滞が始まりました。交通がまったく止まってしまい、ほとんど前に進みません。
このまま50号線をひた走って、桐生太田インターまで行く予定でしたが、らちがあかないので、地図を見て道を探しました。


前橋市内を通り抜けここまで来ると、若干積雪が減ったように感じられ、これならば県道クラスでも十分走れるのでは無いかと判断し、県道を探しました。



<国道50号から桐生太田ICまでの脱出ルート>


で、探してみると、上武道路(新17号)をちょっと南へ行ったところで交差する県道39号がもっともよいチョイスのようです。この道を選択することにしました。
国道50号を離れ、上武道路を南下します。上武道路は比較的流れています。
このまま上武道路を南下して熊谷を抜けていくことも考えましたが、熊谷から先のことを考えると、やはり桐生太田ICに抜けるほうが賢明である判断し、県道39号へ左折しました。


結果的にこの選択は大成功で、路面上にはたいした積雪も無く、道も空いてて、あっという間に桐生太田ICに到着しました。
桐生太田ICから先は、北関東道東北道ともにガラガラで、途中、佐野SAで夕食を取りつつ、10時半には自宅にたどりつきました。

とはいえ、お昼の1時半前に出発して、夜10時半到着ですので、のべ9時間にもおよぶ脱出劇でした。
行程中のほとんどを運転してくださったうちの奥さまのお父様にはアタマがあがりません。
お疲れ様でした。


ということで、長々と続いた草津スキーのブログはこれでおしまいです。


<おまけ>


草津から乗っけたAさんより後日お礼のお菓子がどっさりとどきました。
皆でおいしくいただきました。
Aさんありがとう



<Aさんから届いたお菓子>

草津スキー6 

前回のつづきです。


草津スキー6 <脱出編(3)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140227


草津温泉から吾妻線長野原草津口駅がある麓の長野原町までは2つのルートがあります。
ひとつはいわゆる「草津道路」と呼ばれる長野原町へダイレクトに南下するルート、
もうひとつは一旦六合村 (「くにむら」と読みます。) のある東方面に山をおりて、六合村から谷筋を南下するルートです。
今回は両ルートとも通行止めになったようですが、草津道路のほうが開通しました。
六合村ルートの情報はありませんが、おそらくこちらのほうが勾配が厳しいので、草津道路より後に開通したと思います)



草津から長野原町までの2ルート>


草津温泉をスタート時点では、収まっていた風が徐々に吹き始め、またブリザードになるのではないかとちょっと不安でしたが、高度を下げていくと風は収まり、麓までくるとウソのように穏やかになりました。道もしっかりと除雪されていて、路面にはほとんど雪が無かったので、あっという間に麓まで到着。


麓まで降りてくると、遠くに吾妻線が見えてきましたが、あきらかに動いている気配がない。



<遠目の吾妻線を見る>


Aさんは長野原草津口の駅まででいいとの話でしたが、吾妻線は動いている気配もないし、どのみち同じ方向なので上越線渋川駅辺りまで送っていってあげよう、ということになりました。


長野原町から群馬の中心地までは一般的には国道144号(いわゆる長野街道)を東進します。
しかしこの雪では大渋滞が見込まれるので、渋滞にはまりそうになったら、どっか県道などに逃げないといけません。
奥さまのお父さんが運転していましたので、ボクは群馬の地図をひろげて抜け道探しに没頭しました。
またAさんが群馬の方で、群馬の道に詳しく、友人などに電話してくれて、道路状況を逐一報告してくれました。この情報がだいぶ助かりました。



長野原町から群馬県中心部への道>


長野原町から中之条町へ向かう道(国道144号)はいまのところ比較的スムーズに流れていましたが、Aさん友人からの情報に寄れば、中之条町中心部あたりで渋滞しているとのこと。
じゃあ、中之条に入る前にどっか抜け道の逃げようかということになりました。


地図上では、吾妻線郷原駅から倉渕温泉を抜けて高崎へ至る、榛名山の南側を通るルートがあります。これは前半部分は県道で途中から国道406号となりますが、この県道部分の除雪が心配です。途中、峠もあるし・・・


行くだけ行ってみるか、ということになり、郷原駅付近より国道144号を右折して離脱、そして県道で川を渡り、対岸の県道に行きました。
しかし・・・、対岸の県道は路面上にすごい積雪。
20cmくらいの雪の上に轍ができてて、ちょっと先にはスタックして出られなくなっているクルマがあります。


これは、やばい・・・


このルートは絶対に無理だと即座に判断し、Uターンして国道144号に戻りました。
いやぁ、Uターンの最中にもウチのクルマもスタックしかけましたし、このまま進んだら自殺行為でしょう


ということで、おとなしくセオリー通りの長野街道東進で群馬中心部を目指します。



中之条町付近の雪の様子>


中之条町でもごらんのような雪の量。
前橋市積雪70cm越えの実感をまざまざと感じさせられます。


中之条町の中心部を過ぎても、比較的流れていたので、そのまま進みます。
ときどき吾妻線を横切りますが、線路上は山盛りの雪が積もっていて、
「本日午後4時、吾妻線復旧予定」という情報はまさにガセだったことがわかりますw


国道144号が詰まったら、川を挟んで対岸の県道にエスケープするつもりでずっと様子をうかがっていましたが、小野上温泉駅を通過したときにその瞬間がやってまいりました。
そう、完全に流れがとまってしまったのです。
20分以上まったく動きません。


やられた・・・


すでに対岸向かう連絡道からは500mほど過ぎていて、いまさら引き返せないのでしょうがない。


ようやく動き出したら、渋滞の原因がわかりました。
対向車線でトラックが雪山に乗り上げて身動きできなくなっていたんです。
この影響で片側交互通行状態になっていました。


渋滞箇所を通過しましたが、この先ずっと144号を行くと、渋滞して全く動かない状態になっているという(Aさんの友人からの情報)国道17号に出てしまうので、小野上温泉の先の北群馬橋交差点で左折し、吾妻川の対岸の県道25号線(上の地図中、金島駅から南に向かう青い点線の道)にいくことにしました。


県道25号線はちゃんと除雪されていて、クルマも少なめでながれも順調でした。
そして、25号線に入ってすぐのコンビニでAさんを下ろしました。
なんでも近くまで友人が来ていて、乗っけてくれるそうな。


Aさんに別れをつげ、ぼくらはひたすら南を目指して、いつ着くともわからない旅路へと突き進むのでした。


つづく

草津スキー7 <脱出編(4)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140306

草津スキー5 

前回のつづきです。


草津スキー4 <脱出編(1)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140226


朝目覚めると、すでにウチの奥さまとお父さんたちは起きてて、
奥さまに「天気どう?」って聞いてみると、
「見てみりゃわかるよ」とテンション低めで返したので、天気悪いのかな?


起きて窓辺から外を見ると、昨晩と同じブリザードの模様・・・
とにかく風が強い。でも降雪ではないようだ


お父さんはすでに管理人さんと話してきたみたいで、未だに草津道路は通行止め状態。
こりゃ今日も無理かもしれないですよ、と管理人さんにも脅かされたみたいで、半ば諦め状態。


おととい買ったご飯粒が乾いて少々固くなったおにぎりと、カップ味噌汁でとりあえず朝ご飯を食べました。上の娘は朝からチャンポンのカップラーメン食べてるしwww


最悪、明日月曜日の朝までの籠城も考えられるので、朝ご飯のあと、ウチの奥さまとふたりでコンビニに食料調達に行きます。明日の朝までだと少なくとも3食は食べますからねぇ
風はものすごく、たぶん風速15m/s以上はあると思う。
とにかく凄い風の中、コンビニに向かいました。
コンビニの中は昨日とあまり変わらない状態、でもまあカップ麺ばかりではしょうがないと思い、「サトウのご飯」だの「冷凍食品」だの「レトルトのおかゆ」だのバリエーションを考えて買いました。
あと、レジ横のあんまんが暖かくておいしそうだったので、それも1個買って、これは懐に大事にしまってマンションに戻りました。


半ば、諦め状態のまま、関東甲信越地方の大雪のニュースを見ながら、ツイッターFacebookやwebを駆使していろいろな情報を集めつつ、マンションの一室にみなで引きこもっていました。


昨晩からツイッター上では、各地の豪雪情報や助けを求めるツィートが数多く並んでいましたが、その中に草津温泉で僕らと同じように閉じ込められている方(Aさんとしておきます)のツィートがありました。
@robanotearoomのタグがついていたのでボクに向けたツィートでした。
同じような境遇ですので、協力して情報を共有して、この危機を打開するすべを見つけようと、連絡をとりあっていました。


そうこうしているうちに、11時半頃、管理人さんが部屋を訪ねてきました。
な、な、な、なんと、草津道路の除雪が終わり、開通したそうな!
やったぁ〜、帰れるぅ〜


さっそく前出のAさんにもツイッターを通して連絡してあげました。
Aさんは宿の方と相談して脱出方法を考えてみるとのことでした。


さっそく、クルマの周りの除雪を始めることにしました。
とはいえ、ボクは肋骨骨折中ですので、除雪はお父さん・お母さん・奥さん任せになり、ボクは部屋掃除&荷物をまとめる作業に従事することになりました。



<埋まったクルマを掘り起こす>


このころになると、朝方に吹いていた風もだいぶ収まり、なんとか脱出できそうな感じになってきました。



<きれいに除雪されたマンション前>


なんやかんやで1時間以上かかって、クルマは掘り起こされ、スタンバイ完了です。
さて、では草津を脱出しますか・・・


さて、先ほど登場のAさん、どうも単身で草津にいて、クルマを持ち合わせていないらしく、バスが動く見込みがないので、もし出来たらば長野原草津口駅まで乗せていってくれないか、との打診がありました。
う〜ん、6人で1台のクルマで来ているし、ボクの車ではなくボクの奥サマのお父さんのクルマなんで、ぼく一存では決められない。
で、お父さんに相談したところ、「いいんじゃないの」とのことでしたので、乗せていってあげることにしました。
ツイッター上でやりとりをしている限りでですが、まあ悪い人そうではなさそうだし、
まあ駅までならたいした距離でもないし、
日帰りのつもりで来たのに金曜から帰れなくなってと聞いて気の毒に思ったので・・・


13時半頃、正味2日間閉じ込められていた(厳密には何気に大雪を楽しんでいたが・・・)を後にしました。
そして5分ほど下ったコンビニの前で、Aさんを拾って、下山を開始しました。


つづく


草津スキー6<脱出編(3)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140303

草津スキー4 

前回のつづきです。


草津スキー3 <孤立編(2)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140225


マンションにたどり着く直前にブリザードが始まり、いよいよ「これはあかんなぁ」という感じになってきました。
明日日曜日は埼玉に帰る日です。
でもクルマは依然として雪に埋まったままですし、草津道路の通行止めも解除されていません。
夕方に一度、草津道路の登りが2時間だけ通行止め解除のなりましたが、これは一時的なものでした(なんでも通学している学生を家に帰すための措置だったそうな)


管理人さんの話だと、駐車場の除雪は業者に要請しているが、忙しすぎてこちらに手が回らないそうな。今日中に来てくれとはお願いしているが、今日来ないかもしれない、・・・と。
クルマが埋まっている以上帰れないし、それ以前に帰る道も雪崩で通行止め。
こりゃ、月曜までかかるかもな・・・、と半ば諦めモード。


夜になり、とりあえず食料だけは確保しようと、近くのコンビニに向かうも、ブリザードで命がけ(ちょっと大げさか)の買い出し行。
コンビニに着いても総菜類はほぼ全滅、そりゃそうだ、孤立しているから物資が届かないもん。
仕方が無いので、カップ麺やパンなどを確保しました。


マンションに戻り、夕食はカップ麺などでしのぎました。
この天候で湯畑まで子供連れて行くのはほぼ不可能なので仕方が無い・・・
たのみのクルマも埋まっているしw


諦めて酒盛りをしていると、夜8時半過ぎになって外で重機の音がする。
ベランダから覗いてみると、下の駐車場で除雪作業が始まっている!
いやぁ、感謝感激雨あられ!うれしかったですねぇ



<駐車場の除雪作業をする車両>


うれしくなって、
「そうだ!除雪している方にビールでも差し入れしよう!」
という話になり、コンビニに再びお酒を買いに行くことに・・・(先ほど買った酒は全部飲んでしまったので・・・)
スキーウェアと長靴のフル装備に着替え、買い物をしにウチの奥さまとふたりでマンションの玄関まで降りていくと、もう重機の音がしない・・・。あれ?帰っちゃった???
管理人さんに聞くと、たった今、帰ってしまったとのこと・・・
あらぁ、ざんねん


管理人さんいわく、
彼らは朝3時からずっと除雪作業をしているらしく、ここが終わっても次があるらしいとのこと。
これだけやってもたいしてもらえないんだよねぇ、と
管理人さんは除雪された方にたくさん差し入れのお菓子などをあげたらしいです。


でもまあ、せっかく降りてきたので、除雪の手続きに尽力してくださった管理人さん夫妻にだけでもビールをあげようと、コンビニに行くことにしました。
リザードがつづくなか、ビールを買って、あと自分たちのための食料・酒・つまみも買って、マンションに戻ります。
そして管理人さん夫妻に1本ずつビールをあげて部屋に戻りました。
管理人さんはもちろんよろこんでました。


さて、クルマ埋没問題はとりあえずクリアできたが、つぎなる問題は草津道路の開通か・・・
明日の朝にはどうなっていることやら・・・


他にも下に降りたらおりたで、群馬県の平野部も記録的な豪雪(前橋で73cmの積雪らしい)らしいので、これはこれでたいへんだ。たぶん関越も復活しないだろうし・・・


一抹の不安がよぎりつつ、日曜日中に帰れたらいいね、と話しながら、眠りにつきました。


つづく


草津スキー5 <脱出編(2)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140227

草津スキー3 

前回のつづきです。

草津スキー2 <孤立編(1)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140224


湯畑から一度マンションに戻ると、お昼前でした。


斥候で偵察しにいったら、おもったよりも危険度が高くなさそうだったので、子供たちに雪遊びをさせようと子供たちを外に連れ出しました。
部屋の中でずっとディズニーのDVDを見せているのもなんだか忍びないので・・・
せっかく雪国に来たんですから、雪で遊ばないと・・・


近所の公営住宅前の広場が一番安全そうだったので、そこまで子供を連れて行って、遊ばせました(というか、一緒に遊んだ、が正解!)



<雪の中で遊ぶ子供たち>


じぶんの背丈よりも高い雪壁に子供たちは大はしゃぎですw



<雪の中で遊ぶ子供たち>



<雪の中で遊ぶ子供たち>


そのうち雪洞を掘り始めました。
いや、ボクが掘っていたら真似を始めましたw



<雪の中で遊ぶ子供たち>



<雪の中で遊ぶ子供たち>


なんやかんやで1時間ちょっと遊んで、オナカもすいてきたので、一旦マンションに戻ります。
夜もまともに食えるかわからないので、お昼は湯畑前のレストランでなんか食おうということで、総出で湯畑に向かいました。
時刻は13時過ぎ、このころには雪は小降りになっていました。


昼前にボクが偵察で通った道を今度は皆で移動です。
午前中と違って、午後はだいぶ除雪が進んできたので、6歳児と3歳児にも大丈夫かな、と・・・



<雪坂を下る3歳の娘>


3歳の娘の意外としっかりとした足取りで湯畑へ歩を進めます。
それにしても、あの雪坂をよくひとりで下ってこれたねぇ・・・
まあこの3歳児はイケイケガンガンタイプで怖いモノ知らずなんで、
ちゃんと見てないと心配だが・・・



<湯畑に到着>


ということで、無事湯畑に到着。
湯畑周辺で営業していたうどん屋さんに入って昼ご飯を食べました
(ツーリストプライスでちょっと高かったが・・・)


ご飯のあとは湯畑周辺を散策して、お土産を買うことに・・・



<湯もみ娘の看板で娘たちが記念撮影>



<湯畑前の白籏の湯>



<湯畑>


午前中よりも雪は小康状態になっていましたが、湯畑を後にし、
帰る途中からいきなり風が強くなりブリザードと化しました。
娘たちもおびえ気味でほうほうの体でマンションに帰宅。


このあとずっと夜までブリザード状態は続きました。


つづく


草津スキー4 <脱出編(1)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140226

草津スキー2 

前回のつづきです。


草津スキー1 <突入編>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140219


金曜の晩に草津温泉にたどり着いたオイラたち一行は、
翌朝、窓辺より外を見て、ビックリするのです・・・



<窓から外を眺める>


雪の重みで、木が折れてる・・・
ウェブサイトやツイッターフェイスブック草津スキー場の営業状況を確認するも、もちろん大雪のため休業・・・
つうか、外が猛吹雪でそれどころじゃないって感じですねぇ・・・


「こりゃ、スキーは無理だよねぇ・・・」なんて話しつつ、テレビを付けると、関東甲信越はすごい状況だということがわかってきました。
特に甲府、前橋、秩父あたりでは聞いたことない積雪量の値を記録しているようです。
こりゃ、あかんわ・・・


とりあえず、あらかじめコンビニで買ってきたおにぎりとカップ味噌汁で腹を満たして、今後の日程を考えます。
マンションの管理人さんが言うには、草津道路が雪で閉鎖されたそうな・・・


え?ひょっとして「こ・り・つ?(孤立)」(はぁ〜とま〜く)


結局この日はやることがなくなってしまったので、とりあえずボク一人で湯畑方面に偵察に行くことにしました。
10時半頃(15日土曜)、リゾートマンションを単身で出発。出で立ちはスキーウェア&鉱物採集に使っているゴム長靴です。
いやぁ〜、このときほど、ゴム長靴最強!と思ったことはありませんw



<ゴム長靴最強!>


マンションの玄関より外に出て振り返ると、玄関の屋根にはありえない積雪量!



<マンション玄関の積雪>


ちなみに前回(一昨年)の同じ時期の玄関の写真と比較すると・・・



<マンションの玄関>


どうですか、みなさん、この違いを・・・
まあ一昨年はちょっと少なかったかなw


で、駐車場のほうを見ると・・・



<クルマが埋まっとるw>


ありゃぁ・・・、こりゃ人力じゃとても無理なくらい、クルマが雪に埋まっとる・・・
腹きめなあかんわw


さて、玄関をでて湯畑方面にゆく道をラッセルしながらトボトボと歩いて行くと、



<バスがはまっとる>


どうもバスが雪に阻まれハマったらしく、運転手さんは除雪車を呼びに行ってました。
さらに進むと除雪作業をしている重機に遭遇。



<除雪の重機すら雪にどっぷり浸かって除雪しておる>


重機の横を抜け、さらに進みます。


その先でおじさん(70歳は越えてそうなので、おじいさんと言うべきか)が除雪作業をしていて、挨拶したらちょっと立ち話になりました。
なんでも15年ぶりの雪だそうな・・・
(↑と、このときは言っていたけれど、午後にまた同じおじさんと立ち話したら、今度は40年ぶりと言っていた。管理人さんも40年ぶりと言っていたので、40年が確かだろう)


おじさんと10分ほど話した後、さらに湯畑目指して歩きます。
雪はしんしんと降っております。



<外湯のひとつ、「長寿の湯」を通過>


そして、温泉街中心部に向かう坂を下ります。
まだ除雪もされていないので、ラッセルですねぇw
こういう場所は長靴最強!!!



<温泉街へ下る坂道>


坂を下ると、温泉街です。
大滝乃湯を左に見て、右手の湯畑方面に向かいます。
この時間だと、温泉街のこの道も除雪が追いついていないよう・・・



<除雪が追いつかない温泉街の真ん中の道>


とはいえ、温泉街の住人も手をこまねいているわけではなく、一部で除雪作業は始まっていました。
草津温泉では道路の真ん中のマンホールの蓋を開けて、そこに雪をじゃんじゃんぶっ込んでいくんですねぇ。
マンホールの中はすごい勢いで流れる温泉水の排水。もちろん湯気が立つほど暖かいので、放り込んでもすぐに溶けて雪で詰まることもないんでしょうな


ほどなく湯畑に到着。



<大雪の湯畑前>


こんな湯畑みたことない!!!


ちなみに平時の2月(一昨年)の湯畑はこんな感じ
(ほぼ同じ位置から撮影)



<平時(2012年2月)の湯畑>


この雪の中でも観光客はいるんですねぇ・・・
湯畑の周りを散歩する方がちらほら、というか、僕らと同じように草津に閉じ込められて、暇つぶしに散歩しているのでしょうか?



<大雪の湯畑1>



<大雪の湯畑2>



<湯畑前の白籏の湯>



<湯畑前に新しくできた公衆浴場>


ふたつの外湯の屋根に積もる雪からもこの大雪が尋常じゃないことがわかるでしょ?
これ群馬県内ですぜ、旦那w


一応、湯畑までは行けることが判明したので、一旦マンションに戻ることにしました。


おまけ



自動販売機に積もった雪>


つづく


草津スキー3 <孤立編(2)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140225