ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

八方尾根(1)

前回のつづきです。

<前回の日記>
長野県小谷温泉<家族旅行2013夏 その6>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20130908


さて、小谷温泉を出発します、…ってとこで上の娘がトイレに行くと言いだしたので、その間、下の娘はキュウリをがぶり・・・



<キュウリを食べる次女>


この姉妹はふたりともキュウリが大好物。
ウチの奥さまもキュウリ好きなので、最近、オレはカッパと結婚したんじゃないかと危惧しています。
このキュウリは小谷温泉の土蔵の前にあった桶に冷やしてあったもので、
「ご自由にどうぞ」と書いてあったので頂きました。



<キュウリが冷やしてあった桶>


さて、長女とウチの奥さまが戻ってきたので、出発です。
まずは姫川の筋まで支流の中谷川沿いの道を下ります。
地図によると、山田旅館がある場所が標高900mぐらいで、
姫川の谷筋が標高500mくらいなので、
400mくらい下ることになりますねぇ。結構山の上にあるんですねぇ。



<中土(姫川沿いの集落)まで下る>


下っていくと、正面に後立山連峰の白馬三山よりさらに北にある風吹岳・風吹大池方面の稜線が見えました。残雪が残ってますねぇ。あのあたりは、標高2000m弱の稜線です。



<風吹岳・風吹大池方面の山並み>


下っていくと、正面に大きく崩れた山並みが見えてきました。
これぞまさに、稗田山(ひえだやま)大崩壊地!!!!



<稗田山大崩壊地方面>


この稗田山大崩壊は、「日本三大崩れ」のひとつと称されるほどの大崩落地です。
ボクはこの事実を小学生の時に買った「松本盆地の生い立ちをさぐる」(松本市教育委員会編、昭和58年)って本で知ったんだよなぁ
この本を持っている方はp194〜195を参照してね!(そんな人はいないよねぇw)


文献参照できない人は以下のリンクをよんで下さいな


稗田山崩れ(wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%97%E7%94%B0%E5%B1%B1%E5%B4%A9%E3%82%8C


その他、稗田山崩れに関するHP
http://www.hrr.mlit.go.jp/matumoto/hiedayama/index.html
http://www.youtube.com/watch?v=h3EEBPNxQLw


明治44年にこの稗田山の斜面が突然崩れ、土石流が姫川支流の浦川を駆け下り、6km下流の姫川との合流点で姫川をせき止め、天然ダムを造ってしまった、という事件です。
堆積した土砂の厚さは60m、崩れた土砂の総量は1.8x10の8乗立方メートルだそうな。

まあ、その辺の日本の大崩壊の詳しい本として、幸田文「崩れ」という本があるので、関心のある方は是非読んでください(ボクは1冊持ってます、実家にあるけど・・・)


幸田文「崩れ」
http://www.amazon.co.jp/%E5%B4%A9%E3%82%8C-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B9%B8%E7%94%B0-%E6%96%87/dp/4061857886


↑ありゃりゃ、いまは文庫も出てるんだ。ボクが持っているのはハードカバーです。


「崩れ」についての解説頁がありました。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~a-uchi/zatuneta/index7c.html



<小谷から八方尾根への道>


本題にもどします。
姫川筋に下りてきて、
上の娘の調子がいまいちよくないので、どうすっぺか〜って感じでしたが、
まあ折角ここまで来てるし、帰り道なので、
娘の様子を見つつ、予定通り八方尾根にでも寄りながらかえるべ〜、
ってことになり八方尾根に向かいました。


姫川沿いの道をただ八方まで南下するのもつまらんので、大糸線千国駅の先から左折し、山沿いの千国街道を通って八方に向かいます。
この道を通ると、栂池高原へのゴンドラ駅の前(つまり栂池高原スキー場の前)を通るんだよねぇ。こっちのほうが白馬三山がよく見えるのを知っているので、山々を見ながらドライブです。


岩岳スキー場の前をすぎて、ほどなく八方の下までやってきました。
まあ、初めての方ならここから八方尾根スキー場の下に行って、
ゴンドラアダムに乗って、リフト乗り継いで八方池山荘に行くのでしょうが、
そこはこのあたりをよく知るわたしのことですから、
八方から黒菱林道で黒菱ゲレンデまで標高を車でかせぎます。


下からゴンドラ・リフトを乗り継いでいくと、往復3000円。
でも黒菱まで車で上がってしまえば、八方池山荘までリフト2本で往復1000円。
こりゃ、車で標高かせぐほうが利口でしょ!


下の地図は八方集落から八方池山荘までの道のりを比較しています。
赤矢印のルートが僕らが通ったルート。
黒菱林道が八方尾根のかなり上のほうまで来ているのがわかるでしょ?
一方、ゴンドラルートは青い線。かなりの距離、ゴンドラに乗ることになります。



<八方尾根黒菱ゲレンデへの道>


ということで、八方尾根の上部まで上れる黒菱林道をひた走り、黒菱ゲレンデに到着しました。
到着は午前11時半、山ではちょっと遅いよね。
まあ、長女が調子悪くてトイレとかに行っていたので、仕方が無い・・・


八方尾根HP
http://www.hakuba-happo.or.jp/
http://www.hakuba-happo.or.jp/sightseeing/happo-trekking/



<カフェテリア黒菱>


↑黒菱の駐車場前には冬にはゲレ食になるカフェテリア黒菱が・・・
昔(20年ぐらい前)は何度も八方尾根にスキーに来てますので、たぶんここで何回かメシ喰ってます。この黒菱ゲレンデあたりは雪がしまっててていいんだよねぇ〜。
久しぶりに八方尾根で滑りたいなぁ



<黒菱ゲレンデ>


黒菱駐車場からまずは短めのペアリフトに乗ります。
上の娘はすでにスキー経験済みなので、まあリフトに乗るのも初めてではないです。
下の娘はどうだったかなぁ〜?
ボクは下の娘と一緒に乗り、その後ろにウチの奥さんと上の娘、最後にオフクロと続きます。



<黒菱のリフトに乗る>


高度をどんどん上げて・・・



<黒菱のリフトを降りる>


一本目のリフトを降りると、目の前の白馬三山の山々が連なります。
左から白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳です。
ちなむにボクは登った事がない・・・。大雪渓の大渋滞の話を聞くに、いつも躊躇してしまう。
でも一度ぐらいは登っておかないとなぁ
松本あたりじゃ、高校生の林間学校が白馬岳登山だし・・・



<リフト乗り継ぎ地点からの白馬三山>


1本目のリフトから2本目へはちょっと歩きます。
突き当たりに八方集落からのリフト降り場の建物が見えます。



<八方集落(下から)のリフト降り場>


そして、南西の方角を見てみると、鹿島槍ヶ岳五龍岳が見えました。
この2峰にも登ったことがなく、いつかは登りたい山です。
つうか、よく考えたら、後ろ立山連峰の山はひとつも登ってない!!!



鹿島槍ヶ岳(左の双耳峰)と五龍岳(右)>


八方尾根から白馬三山方面と鹿島槍五龍方面の位置関係はこんな感じ↓



<八方尾根と白馬三山と鹿島槍五龍の位置関係>


地図にあるように、八方尾根自体は唐松岳の尾根です。
尾根上の八方山に邪魔されて、八方尾根下部からは唐松岳は見えません。
ちなみに、南隣の五龍岳には遠見尾根という尾根が張り出していて、そちらには五竜とおみスキー場があります。こちらも夏期はゴンドラを運行しています(いったことないけど・・・)


ということで、ググったら、「五竜とおみスキー場」は「白馬五竜スキー場」に名称変更したようだ。
しらんかったわぁ〜


白馬五竜スキー場
http://www.hakubagoryu.com/kankou/alps-summer/

wikiによると、名称変更は1997年らしい・・・
ひょえ〜、しらんかったばい!

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E9%A6%AC%E4%BA%94%E7%AB%9C%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E5%A0%B4


そういや、2年前に燕岳に登ったときには、燕山荘の前から鹿島槍ヶ岳を見たよなぁ・・・

そんときのブログ↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1771338833&owner_id=1387683


そして2本目のリフト(地図中のリフト2)に乗りました。
こちらはクワッド(4人乗り)です。



<2本目のリフト>


軽快に高度を稼いでいきます。
写真中、右に見えるこんもりした山は八方山、左の三角屋根の建物は八方池山荘という山小屋です。



<2本目のリフト>


↑ちなみに同乗した長女とおふくろはこんな感じ・・・

ようやく八方尾根スキー場の一番てっぺんに到着します。


つづく


八方尾根(2)<家族旅行2013夏 その8>