ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

草津スキー6 

前回のつづきです。


草津スキー6 <脱出編(3)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140227


草津温泉から吾妻線長野原草津口駅がある麓の長野原町までは2つのルートがあります。
ひとつはいわゆる「草津道路」と呼ばれる長野原町へダイレクトに南下するルート、
もうひとつは一旦六合村 (「くにむら」と読みます。) のある東方面に山をおりて、六合村から谷筋を南下するルートです。
今回は両ルートとも通行止めになったようですが、草津道路のほうが開通しました。
六合村ルートの情報はありませんが、おそらくこちらのほうが勾配が厳しいので、草津道路より後に開通したと思います)



草津から長野原町までの2ルート>


草津温泉をスタート時点では、収まっていた風が徐々に吹き始め、またブリザードになるのではないかとちょっと不安でしたが、高度を下げていくと風は収まり、麓までくるとウソのように穏やかになりました。道もしっかりと除雪されていて、路面にはほとんど雪が無かったので、あっという間に麓まで到着。


麓まで降りてくると、遠くに吾妻線が見えてきましたが、あきらかに動いている気配がない。



<遠目の吾妻線を見る>


Aさんは長野原草津口の駅まででいいとの話でしたが、吾妻線は動いている気配もないし、どのみち同じ方向なので上越線渋川駅辺りまで送っていってあげよう、ということになりました。


長野原町から群馬の中心地までは一般的には国道144号(いわゆる長野街道)を東進します。
しかしこの雪では大渋滞が見込まれるので、渋滞にはまりそうになったら、どっか県道などに逃げないといけません。
奥さまのお父さんが運転していましたので、ボクは群馬の地図をひろげて抜け道探しに没頭しました。
またAさんが群馬の方で、群馬の道に詳しく、友人などに電話してくれて、道路状況を逐一報告してくれました。この情報がだいぶ助かりました。



長野原町から群馬県中心部への道>


長野原町から中之条町へ向かう道(国道144号)はいまのところ比較的スムーズに流れていましたが、Aさん友人からの情報に寄れば、中之条町中心部あたりで渋滞しているとのこと。
じゃあ、中之条に入る前にどっか抜け道の逃げようかということになりました。


地図上では、吾妻線郷原駅から倉渕温泉を抜けて高崎へ至る、榛名山の南側を通るルートがあります。これは前半部分は県道で途中から国道406号となりますが、この県道部分の除雪が心配です。途中、峠もあるし・・・


行くだけ行ってみるか、ということになり、郷原駅付近より国道144号を右折して離脱、そして県道で川を渡り、対岸の県道に行きました。
しかし・・・、対岸の県道は路面上にすごい積雪。
20cmくらいの雪の上に轍ができてて、ちょっと先にはスタックして出られなくなっているクルマがあります。


これは、やばい・・・


このルートは絶対に無理だと即座に判断し、Uターンして国道144号に戻りました。
いやぁ、Uターンの最中にもウチのクルマもスタックしかけましたし、このまま進んだら自殺行為でしょう


ということで、おとなしくセオリー通りの長野街道東進で群馬中心部を目指します。



中之条町付近の雪の様子>


中之条町でもごらんのような雪の量。
前橋市積雪70cm越えの実感をまざまざと感じさせられます。


中之条町の中心部を過ぎても、比較的流れていたので、そのまま進みます。
ときどき吾妻線を横切りますが、線路上は山盛りの雪が積もっていて、
「本日午後4時、吾妻線復旧予定」という情報はまさにガセだったことがわかりますw


国道144号が詰まったら、川を挟んで対岸の県道にエスケープするつもりでずっと様子をうかがっていましたが、小野上温泉駅を通過したときにその瞬間がやってまいりました。
そう、完全に流れがとまってしまったのです。
20分以上まったく動きません。


やられた・・・


すでに対岸向かう連絡道からは500mほど過ぎていて、いまさら引き返せないのでしょうがない。


ようやく動き出したら、渋滞の原因がわかりました。
対向車線でトラックが雪山に乗り上げて身動きできなくなっていたんです。
この影響で片側交互通行状態になっていました。


渋滞箇所を通過しましたが、この先ずっと144号を行くと、渋滞して全く動かない状態になっているという(Aさんの友人からの情報)国道17号に出てしまうので、小野上温泉の先の北群馬橋交差点で左折し、吾妻川の対岸の県道25号線(上の地図中、金島駅から南に向かう青い点線の道)にいくことにしました。


県道25号線はちゃんと除雪されていて、クルマも少なめでながれも順調でした。
そして、25号線に入ってすぐのコンビニでAさんを下ろしました。
なんでも近くまで友人が来ていて、乗っけてくれるそうな。


Aさんに別れをつげ、ぼくらはひたすら南を目指して、いつ着くともわからない旅路へと突き進むのでした。


つづく

草津スキー7 <脱出編(4)>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20140306