mixiコミュのミニ採集会@南房総 <参> 嶺岡林道編
mixiコミュのミニ採集会@南房総 <弐> 鴨川松島海岸の成果
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20100322
のつづきです。
松島海岸を後にしたぼくら採集隊は、嶺岡山地の稜線を突っ走る嶺岡林道を目指しました。
嶺岡林道へ登る際、登り口をちょっと誤ってしまい、車幅スレスレのコンクリート舗装の農道を上る羽目になりました。正直冷や冷やもんでした。スタックしたら、レッカーがないと無理な感じでしたから…。
なんとか林道まで到達し、東西に走る林道をゆっくりと採集しながら、西に向かいました。
この林道を走るのは15年ぶりかな、ぼくは。あんまりよく覚えていませんが…。
前述のように嶺岡山地は橄欖岩(かんらんがん)から変質した蛇紋岩(じゃもんがん)を主体とする地質です。その蛇紋岩帯のところどころに捕獲岩(ゼノリス)として、玄武岩質溶岩や斑糲岩(はんれいがん)が蛇紋岩の海の中に浮かぶ島のように、所々に存在します。
その島の部分が僕らのターゲットなんですが、なかなかそういう個所がない。地質図上は斑糲岩になっていても行ってみるとほとんど斑糲岩は露出していなかったり…。
携帯電話の基地の辺りに1個所、斑糲岩の大きな転石をみつけ、そこでちょっと採集を試みました。
↓採集した斑糲岩
結局、大した成果もないまま、Mottyさんの案内で嶺岡浅間直下の有名な(?)採石場跡に向かいました。
砕石場跡はラジコン飛行機を飛ばす場所になっていましたが、そのラジコンの音をバックに、採集を行いました。
↓採石場はこんな感じ
だだっ広くなって、この広場をラジコン倶楽部が借りているようでした。
奥の方にはベンチカットされた掘削の跡が…
この斜面が採集場所です。
ほとんどが蛇紋岩(緑色の石のところ)ですが、ところどころ枕状溶岩(写真の茶色い岩の部分)が残っています。たぶん枕状溶岩(もしくは斑糲岩)を採石しつくして、なくなっちゃったんでしょう〜。
蛇紋岩はもろすぎて石材には向きませんからねぇ。蛇紋岩も飾り石や壁面装飾用のパネルとしてはつかえるかも知れませんが、嶺岡帯の蛇紋岩はちょっともろすぎるね。
結局、1時間弱採集を行ったんだけど、採集成果はこんな感じ…。
1.ペクトライト(ソーダ珪灰石) Ca2NaSi3O8(OH)
白い脈のところ
拡大したのがこれ。
よく見るとこの白い脈は母岩(黒い石)の方から脈の中心へ向かって繊維状になっているのが判ると思います。この繊維状の結晶がペクトライトの特徴です。
2.クリソタイル Mg3Si2O5(OH)4
温石綿ともいいます。要は石綿、アスベストです。
これをほぐして細かくしたのが、問題となっているアスベスト。この状態ならまあ安全でしょう〜。蛇紋岩の主成分です。
割ときれいなものが採集できたので載せました。
3.蛇紋岩
鉱物じゃないけど…
一応、この嶺岡帯を構成する蛇紋岩です。緑色で蛇の様な色なのでこんな名前です。
前にも書いていますが、これは鉄やマグネシウムを多く含んだマグマからできた橄欖岩(かんらんがん)が変化して、粘土化する過程でできる石です。
上の写真の真ん中の蛇紋岩、青色だけどなんかの鉱物なのかな?まさか中宇利石ってことはないだろうが…。誰か教えて!
-
-
- -
-
追記・・・マイミクのMottyさんより、コメントいただきました。
>>「青っぽい蛇紋岩は、単に 蛇紋石類やその他鉱物の混合比率によるものか、
>>滑石など別の塊状の鉱物だと思いますです。
>>これは滑石か何かかなあ、ちょっとそこまでは分からん。」
まあ、中宇利石ってのは半分冗談だったんですが、いつもこの手の石の分類には困りますねぇ。 蛇紋岩はホントに難しい。いつも「蛇紋岩」とひとくくりにしてしまいます。
-
-
- -
-
4.方解石(かな?)
白いとこです。劈開の感じから、方解石ですな。塩酸につけてみてあぶくがでれば方解石(炭酸塩)ですが、まだ確認してません。確認するまでもないかな…
5.針鉄鉱(かな?)
白い脈の中の茶色い部分。角閃石か何かの黒い鉱物が水で浸みて溶け出してできたっぽいです。角閃石には鉄が含まれているからねぇ〜
6.不明の白色鉱物
白い脈の真ん中当たりに、ちょっと青というか灰色がかった別の白い脈があるんだよね。これは何かなぁ?ただいま同定中。
以上、こんな感じ
このあと、一行は最後の訪問地、平久里に向かいました。
つづく
<今週末試験があるので、その後にでも書きます(ブログどころじゃないんで…)>
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-