ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

おそろしいことだ…

前にも書いたけど、
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20090619

臓器移植法、ホントに成立しちゃいましたね。
こんな法律、よく通ったと思いますよ。
臓器をもらう側の立場しか考えていませんね。

おそろしいことです。
自分の体について自分で決められないっつうことです。
まあ、生前に意思表示をしていれば別のようですが・・・
証書でもつくって公証役場にでも持って行かなきゃダメなんかな?
「おいらは臓器提供しません」って。

本来、臓器提供ってのは、ドナーの良心でなりたっていたものですよね。
私はどうせ死んじゃうんだから、どうぞ臓器をご自由にお使い下さい、って。
それを、こうやって法制化して、制度を作ってしまうってのはかなり乱暴だと思います。
個々人、死生観は違うわけですから…

個々人の生存権よりも、公共性を重視するってことですかね。
公共性のために、本人の意思確認ができていない人の体を切り刻むわけですよね。
納得できないよなぁ
家族の同意ったって、本人と家族の関係が必ずしも良好とは限らないですし。
臓器提供を待つ側の家族とか支援団体から、脳死者の家族にワイロが送られないともいいきれない。

そりゃ、臓器提供を待つ人々はもちろん気の毒だと思いますよ。
そりゃ、臓器提供受ければ、命が助かるかも知れない。
でも、臓器提供ってのは、提供してくれるドナーがいるから成り立っているってのをもう少し感じて欲しい。
特に、最近、マスコミに出てくるような臓器提供を待つ(待っていた)家族の態度を見ていると、臓器が来て当たり前、法律が悪いから臓器が手に入らなくてうちの子は死んだんだ、的なことを言っているように見える。
臓器は部品じゃないですよ。
ドナーが体を張って、あなた方にあげるんですよ、ってことをもっと理解して欲しい。
「早く臓器よこさんからうちの子が死んだんだ、キー」と言っているように聞こえる。
臓器もらうことが当然の権利のように…。

あの家族の態度も、この法律に抵抗感を感じる理由のひとつなのかもしれない…。

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