ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

秩父鉱山に行って来た(2)

だいぶ日にちがたってしまったけど、前回の日記が途中なんで、とりあえず続きを...

第1の砂防ダム
これがまず第1関門。95年に地図には、左側に木製の梯子がかかっていたと記載されているけれど見あたらず。左側は岩の崖なので上れないため、右側の急斜面をよじ登る。登っていると、上からトラロープが垂れ下がっているのに気が付いた。ロープを引っ張ってみると体重分ぐらいは支えられそうなので、それを使ってよじ登りなんとか第1関門を通過。
さらに奥を目指す。2番目の砂防ダムが見えてきた。こちらのダムには腐りかけた梯子がかかっていて、それを使い何とか通過。いつ落ちてもおかしくないような感じだったので、帰りがちょっと心配。
ダムの後、さらに上を目指すが、朝方まで降っていた雨のために、地面がツルツルすべる感じでかなり苦労した。
地図を見ると、次は...、あ、閃緑岩の廊下を通るんだった。
苦労してなんとか廊下までたどり着くが...
雨のせいか、廊下の水量が多い。このまま先に行くには、膝下まで水に浸かって歩くしかない。う〜ん、どうしよう。
...、結局ここで諦めて引き返すことにした。
朝のニュースで、東京の多摩西部や茨城で大雨洪水警報が出ていると報道していて、そのゲリラ豪雨がいつこの秩父で始まってもおかしくないし、晴れている今の時点でこの水量だから、きっと雨が降り出したらここを通過できなくなるかも、という不安が頭をよぎったからだ。

ここまで来て諦めるのは悔しいが、やはり命のほうが大事なので仕方がない。また来ればいいし。
登ってくるときに、所々でマンガンの鉱石や結晶質石灰岩が落ちていたので、それをハンマーでひっぱたきながら来た道を引き返した。
とぼとぼと降りてゆくと、意外とマンガンの塊が落ちていた。しかも誰かに割られたものも見られ、やはり人気の産地「秩父鉱山」だけあるな、と思う。

マンガンの鉱石は一見すると黒いゴロッとした塊をだけど、ハンマーで割ると、中は鮮やかなピンクになっている。まるでスイカみたいだ。この対比がいい。
ピンクの部分は菱マンガン鉱やバラ輝石と呼ばれている鉱物だ。そのピンクの中に時々黄鉄鉱の金色の粒が入っていたりする。
この時の喜びが忘れられず、石掘りの趣味から抜け出せられない

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