ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

八ヶ岳山行2010<6>下山編

前回の続きです。

八ヶ岳山行2010<5>赤岳→中岳→赤岳→天望荘
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20100928


前回は、2日目の行動終了まで書きました。
3日目の最終日、今日は下山の日です。



ルート図 <赤岳天望荘→地蔵尾根→行者小屋→南沢→美濃戸>



5時に目覚ましかけたが、5時ちょっと前の目が覚めました。
部屋の電灯がいきなりついたんだよねぇ。それで目が覚めた。
そう、前の晩、おしゃべりしていたら21時にいきなり電灯が落ちた。
小屋の発電機(山小屋は自家発電ですから…)を止めたんでしょうな。だから部屋の電源スイッチがオンになったまま、元を切っちゃった感じになっていた。
朝、小屋の方が自家発電機を作動さたので、作動と同時に部屋の電灯がついたってとこだろう。


昨晩は寝付きが悪く、21時消灯なのに寝付いたのは22時頃。仲間たちに聞いたら、みんな寝付きが悪かったみたいで、ある人は3時まで眠れなかったという。
原因はどうも高所によるものらしく(要は高山病だよね)、前出のワンゲルのTさんなんかは、2000mを越えると頭痛が起きて、バファリンが手放せないと言っていた。それを聞くと、ぼくの症状はたいしたことないんだろう。


日の出が5時半という事で外に日の出を見に行きました。
曇りベースの天候だったんで、うまく日の出が見えるかと思ったが…



<赤岳天望荘前より日の出。太陽が見えてきた>



<赤岳天望荘前より日の出。雲海から太陽が…>


寒い中、みんなで日の出をまったんだが、雲の隙間からなんとか日の出をみることができた。今日は昨日よりも天気が悪そうだな…



<赤岳天望荘前より日の出。日の出を見る仲間たち>


日も昇ったところで、朝ご飯に…
そういや5時半から朝ご飯だったな…。でも5時半を10分ほど過ぎていた。
あわてて食堂に行くと、長蛇の列。みんな青いコップ持ってる・・・。青いコップの人たちは6時からの朝飯の組か…
ぼくらは5時半組、黄色いコップ。
黄色いコップを持って列に並ぶと、小屋のオジサン(ドン小西に似ている)に嫌味を言われた。
「早く来なきゃ駄目だよ〜、食堂狭いんだから…。日の出か朝飯かどっちかだよ。」って。
まあ、そうは言っても宿代は払っているので、メシは食わせてもらったが…

早々にメシを食い、部屋に戻って出発の準備をして、6時半前には出発の準備が整った。



<出発前、赤岳天望荘前にて。後ろは赤岳。>



<出発前、赤岳天望荘前にて。小屋には風力発電機がある。>


小屋の前で集合写真を撮った後、出発。
今日はどこにも寄らず、ダイレクトに下山です。大阪から来ている連中がいるので、早めに降りないと、今日中に家にたどり着けない、っつうことで…。
赤岳天望荘から横岳方面(南へ)へちょっともどり、地蔵ノ頭から地蔵尾根を下り、行者小屋を目指します。



<天望荘から行者小屋へ。まずは地蔵ノ頭へ。後ろは横岳。>



<天望荘から行者小屋へ。地蔵ノ頭に到着。ここからは稜線を離れ、一気に下降。>


ほどなく地蔵ノ頭に到着。天望荘から5分程度か…。
山ガール風のオバサンがいますなwww



<天望荘から行者小屋へ。地蔵ノ頭からの下り。結構急だな…>



<天望荘から行者小屋へ。地蔵尾根は階段が多い。人歩きすぎで崩れたのかな…>



<天望荘から行者小屋へ。ホント、階段ばっかり>


とにかく地蔵尾根は階段が多いな、って印象。
上部は急で、崩落が進んで、階段を取り付けたって感じですな。赤岳への最短経路なんで歩く人がたくさんいるんでしょう。
そのうち、樹林帯に入り、ほどなく行者小屋が見えてきた。



<行者小屋に到着>


行者小屋に到着。この時点でまだ7時。
天望荘から30分強で降りて来ちゃった。近いなぁ〜。
24年前、この行者小屋ではラーメン食べたな。
ラーメン頼んだら、出てきたのが「サッポロ一番塩ラーメン」でビックリしたのを覚えている。
まだ山小屋ってのを理解していなかったんだよね、15歳だったし。
インスタントでも山ではご馳走だってことを…

行者小屋はいわばすり鉢の底のようなロケーションにあり、周りを見渡すと、阿弥陀岳、中岳、赤岳、横岳を見渡すことができます。



<行者小屋から、中岳、阿弥陀岳を望む>



<行者小屋から、横岳を望む。>



<行者小屋から、赤岳・中岳を望む。>



<行者小屋にて休憩。水をくみました>


行者小屋での小休止後、先を急ぎました。
行者小屋からは南沢沿いの道をひたすら下り、美濃戸を目指します。



<行者小屋より美濃戸へ。南沢を下る。後ろは赤岳>


振り返ると、赤岳が見えました。



<行者小屋より美濃戸へ。南沢を下る。赤岳天望荘が見えた。あそこから下ってきたんだな>


そして、赤岳のとなり、肩には宿泊した赤岳天望荘の姿が…
やがて道は樹林帯に入り、ほどなく八ヶ岳の稜線は見えなくなりました。
でも、樹林帯は樹林帯で楽しみがあります。
それが山の醍醐味!



<行者小屋より美濃戸へ。道すがら、植物の写真を撮る一行>


さて、ぼくの装備をご紹介しませう。
担いだザックは新品のこれ↓



<ボクの担いだザック。今回の山のために新調。PAINEの35L>


このザック、正解でした!
担ぎやすい。
担いだ姿はこんな感じ↓



<今回のボクの山登りスタイル。15年ぶりなんで、服装はタウン着を転用>


様になってるっしょ!
今回の山行で味しめました。道具も買ったし、来年からガンガン行くかwww
ただ防寒着とかに一抹の不安があるので、徐々に買いそろえにゃあかん。



<美濃戸に到着!>


どんどん下って、8時半すぎには美濃戸に到着。
ぼくは1番で到着したので、コーヒーを湧かして待っていることにしました。



<美濃戸にてコーヒータイム>



<美濃戸山荘>


一服した後、駐車場を目指します。駐車場は美濃戸山荘から5分ほど…。



<美濃戸山荘から林道を下って、駐車場へ>



<クルマを駐めてある「やまのこ村」>



<「やまのこ村」の駐車場>


やまのこ村に戻ってきました。
ここで、総勢6名が弟の車「ステップワゴン」乗り込み、林道を下り、登山口の桜平を目指します。桜平には、大阪組のフォレスターを駐めているので…
美濃戸から美濃戸口までの林道はかなり悪路なのだが、弟くんのステップワゴンには少々きつすぎた。6人も乗っているので、車高が下がり、床が路面にすり気味…
だいじょうぶか??
途中、どうしても登れない坂があり、運転手以外全員が降りて、後ろから押した。
なんとか美濃戸口までは到着。
美濃戸口からはしばらく舗装道路なので、大丈夫だが…

出発地・桜平へ向かうには、最後の何キロか、ダート道がある。
道幅は美濃戸の道より広く、轍も小さいので、いけると思っていたのだが…
最後の1.5キロ手前で、事件は起こった…
「上り坂が登れない…」
タイヤがスリップして上り坂が登れない
仕方なく、運転手を残して、5名全員が降りて、クルマを押す。
でもあがれない…
仕方なく、弟がバックギアにいれると…
あ、という間にバックしていって、路肩からクルマのタイヤが落ちた…

みんな冷や汗!

弟曰く、バックにギアを入れたらハンドルが効かなくなった、っと
どうも重量で車体が下がり、クルマのオナカが路面に載ったらしい。そしてそのままタイヤが空回り。そして、制御不能になったっぽい…

弟は、あわててサイドブレーキを引いて、なんとか止めた。
止めなければ、谷にクルマがおっこったかもしれない…
間一髪!



<桜平に向かう林道の途中でスタック!!>



<前輪が路肩から落ちてしまった…orz>


こりゃ無理にいじらないで、JAFに電話した方がいいな、っつうことで、JAFを呼ぶことに…
大阪組は今日中にかえらにゃいけないので、先に帰ってもらうことにした。
大阪組うち2人が林道をテクテク歩いて、クルマをとりにいき、ほどなく、大阪へ向けて帰って行った。

そして、ボクと弟はここでJAFを待つことに…
JAFに電話したのが10時半過ぎ。3連休でJAFさんも忙しいようで、なかなか現れない。
待つ間も上っていく車、降りていく車が通りすぎる。まさにさらし者…
そうは言ってもしょうがない…、しょうがない
とりあえず紅茶でも湧かして、紅茶飲んで、チョコ食べながら待った…

オーレン小屋のクルマが登ってきて、一瞬立ち止まり、そしてすぐに登っていった
そのあと、下ってくるクルマが僕らの前で立ち止まり、
「オーレン小屋のおじさんが用事をすましたら、ロープ持って戻ってくる、と伝言された」
とぼくらに伝える。それも何台も…
もうJAF呼んでたから、助けも不要なのだが、やはり山小屋の人は親切だなぁ(たぶん時々この場所でスタックするクルマがあるのだろう。

オーレン小屋のおじさんが現れる前にJAF到着。12時半を回っていた。
さすがJAF、専門家だけあって仕事は早い!
ほんの5分で救出された。

JAFの方、どうもありがとう!!



<JAFさんによる救出劇!>



<ものの1分で救出完了(来るまで2時間待ったが…)>


エンジン周り等のチェックでも特に負傷もないようだったので、そのままディーラにも寄らずに帰ることにした。ただ、バンパー等のキズは仕方がないが…(納車1ヶ月の新車なのにかわいそうだな…)

山を下りると、立ち寄り湯でひとっ風呂浴びて、すぐさま帰路へ(この時点で14時)
昼飯もコンビニオニギリで済ませることにして、先を急ぐ(三連休だし、高速1000円だしね…)

諏訪南ICから中央道に乗るが、すでに渋滞情報が…
双葉SAから笹子トンネルまで渋滞だって…!(渋滞通過に2時間!!)
さらにその先もところどころ渋滞しており、トータルで渋滞通過に6時間以上!!
駄目だこりゃ…

ということで、方針変更!
次の双葉SA内のスマートインターで降りて、青梅街道(奥多摩経由)で帰ることにした。
双葉SAより甲府市街の北部をかすめる県道を経て、塩山へ。塩山から大菩薩嶺の横を通り、奥多摩湖に向けてひた走ります。
ぜ〜んぜん、渋滞無し!!
途中、道の駅たばやまに寄りました。



<道の駅たばやま>


青梅線軍畑駅付近までは順調に来たが、軍畑で詰まり気味。
そこで軍畑から北へ向かう裏道を見つけて、そひらへ向かいました。
作戦は大成功!渋滞を回避して、圏央道の青梅ICに到着。
ここまで来たらしめたもの、スイスイの圏央道を走り、さいたま市の自宅に到着したのは7時すぎ。一般道を使って、諏訪から5時間で帰ってこれたので、優秀です。
たぶん、中央道を使っていたら、まだ相模湖あたりだっただろう…

ということで、八ヶ岳山行記、これにて「完!」

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