ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

臓器移植法の話

いやぁ〜、恐ろしい時代になりました。
「家族の同意」があれば、脳死段階での臓器移植が認められるらしい。
「本人の意思確認」ができなくてもだって・・・

こんな法律、作っちゃダメだよねぇ
いくら移植臓器が足りないからといって、
いくらWHOが海外での臓器移植を認めない方針を出したからと言って・・・

結局、脳死は人の死か、という議論がいつもされるが、
じゃあ、「脳死ってなに?」って話。
少なくとも脳が機能していない状況のことをいうらしい。
自発呼吸もできなくて、人工呼吸器を取ってしまえばいずれは死んでしまう状況を指すらしい。

でも、これ、結局は外から見て、客観的な評価から「脳死」と認定しているだけなんですよねぇ〜。
そりゃそうだ、本人は「私、死んでます」とは言えないもの。
でも客観的には「死んだ」と評価されても、当の本人は「生きていたら」・・・。
自分の外の世界で、医者とかが「脳死だよねぇ〜」なんて相談しているのがわかって、
「実はオレ生きてるんですけど〜」と思っていても、外の世界に意思表示できないんだとしたら・・・
怖いねぇ〜
で、脳死と判定され、じゃあ「臓器移植しま〜す」となった場合、すでに医者たちは「脳死した患者」の体をザクザク切って臓器を取り出すんだろうけど、当然、死んだことになっているから麻酔なんかかけるわけもなく切り刻むわけで・・・
コワっ!!

ドナー登録して、本人が意思表示してればいいと思うよ。
だけど、本人の意志無しにやるっつうのはどうよ!って感じ。
オレはやだな。ドナーになるの。心配性なんでこんなことばかり考えてしまう。

結局、脳死から戻ってきた人ってのはいないわけだから、脳死の状態で本人がどんな風に感じているか(感じていないのか)ってのは、主観的にはまったくわからないんだよねぇ〜。
脳が死ねば人間は死んだのと同じ、と解釈するのは、「脳死状態」の人を臨床的に外から見て、観察して、本人じゃない人が結論づけた「概念」でしかないわけで・・・。
だから、慎重にやるべきだと思うんだが・・・・。

そういうとこに想像力が及ばないのかな?、議員さんたちは・・・。

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