被災者の方に暖かいお蕎麦を食べてもらう
先週の日曜日(3月20日)、中高時代の友人のOくんから突然電話がかかってきた。
なんだろなぁ〜て思って電話に出ると、「被災者に蕎麦を食べさせてあげたい」とのこと。
具体的には、
「さいたまスーパーアリーナに避難している被災者の方たちに、
スーパーアリーナの近所でお蕎麦屋さんをしている友人の尾沼くんとこで、
無料でお蕎麦を提供したい。
お金はボクが全て出す。そして尾沼くんにお蕎麦はつくってもらう。
ただチラシ(チケット)はボクには作れないので、そういうのが得意なお前がつくってくれないか?」
との話でした。
もちろん、快諾!
ぼくもこの震災に対して、なんらかのことをしたいなぁと思っていたので、まさに渡りに船でした。
どっかに募金することも考えていましたが、募金詐欺も横行していることだし、かりに詐欺じゃなくてもどこに使われるかわからないのであれば気が進まない感じがしてました。
Oくんはその時、奥さんの実家の広島にいて、翌日帰ってくるようだったので、とりあえずたたき台となるチラシをさくせいして、火曜日の夜に尾沼くんのお蕎麦屋さんに集まることにしました。
友人の店 「手打ちそば 尾沼」
http://r.tabelog.com/saitama/A1101/A110101/11005970/
http://inakaudon.exblog.jp/10068475/
Oくんと尾沼くんとボクは、同じ高校の水泳部の仲間で、古くからの付き合いです。まあ同じ釜の飯を食った仲間って感じですな。
さらにOくんとボクは、出身中学も同じで、中3の時はクラスも一緒でした。高校受験は一緒に行ったし、部活も一緒に入った仲です。いまでも毎年一緒にどっかに遊びに行くほど親交のある友人です。
火曜日の夜、チラシを持って尾沼くんの蕎麦屋に向かいました。ちょうどその日、尾沼くんとこは計画停電になってしまっていたので、夜はお休みするとのことでした。
とりあえずスーパーアリーナに様子を見に行こう、と3人で向かいました。
スーパーアリーナに着いて、とりあえずいろんな人に声を掛けて状況を聞いてみると、どうもまずはボランティアの本部で話を通さなきゃならんことがわかってきた。そこでボランティアの本部に向かうことにしました。
ボランティア本部で一番偉そうな人を探して話をしました。彼は埼玉県社会福祉協議会の方でした。
埼玉県社会福祉協議会
http://www.fukushi-saitama.or.jp/saitama03/volunteer/exec/
http://www.fukushi-saitama.or.jp/saitama03/volunteer/exec/item/browse/36/489/
「お蕎麦を無料で提供したい。ただし、お店のキャパとマンパワーに限りがあるので全員には提供できない」趣旨をお話ししたところ、困ったような顔をされていました。
そりゃそうだよね、行政側にとっちゃ不公平が起こるのを一番おそれていますから(絶対にクレームが来るでしょう)、やはりぼくらの申し出を行政ベースでやるのはむずかしいんでしょう。
スーパーアリーナに避難されている方は2500人。お蕎麦を提供できそうなのは、多くても一日50食が限度。
一応、尾沼くんの名刺を渡し、あとで連絡下さい、といってその場を後にしました。
この日現場でわかったことは、
・食事は3食出ている(但し、全て弁当、夕食だけ炊き出しの汁物がつく)
・ボランティアと物資は十分足りている
・事務局はあまり面倒なことをしたがらない
以上の3点。とりあえず状況つかめただけでも収穫です。
そこで、ぼくらはこういう方針でいくことにしました。
・一応事務局の連絡を待つが、こなければゲリラ的に行う
・数と時間帯を区切ってやる(1回30食程度、午後4時〜6時に限定)
この日はこれで解散しました。
この後、チラシを修正しました。そして最終的に出来たチラシはこれ↓
週末まで事務局からの連絡を待ちましたが、結局連絡は来ず。
そのうち、スパーアリーナの人たちは3月いっぱいで他に移動するとの情報が出てきたので、もうゲリラ的にやってしまおうってことになり、3月27日(日)に再び3人は集まった。
さいたま新都心けやき広場下のスタバで打ち合わせをしました。
そして・・・
・食事を振る舞う日は3月29日火曜日(月曜は計画停電のためできない)
・今日、スパーアリーナ入口で10組ほどに声を掛け、予約をとる
・予約では、名前、携帯番号、来店人数を控える
・あとで個別に電話を掛け、来店して貰う時間を伝える(待ち時間を減らすため)
という方針となり、さっそくスーパーアリーナ入口で声掛けを始めました。
この方法は、こちらからお客さんを選べるというメリットがありました。
タダで提供するわけですから、いろいろな問題が生じる恐れを想定していました。しかし、こちらから声を掛けることで、問題を起こしそうにない(ように見える)ひとに結果的に声を掛けるという効果が生じました。
<入口で声をかける光景、柱の前に立つ紺のセーターに白のチノパンの男がOくん>
3人で手分けして、被災者と思われる方も声を掛けていきました。そして、声を掛けた方はみなさん一様に喜びを表し、感謝の言葉をいただきました。これだけでもやった甲斐があるつうもんです。
ただ、3月末には引き払う関係上、時間が取れない方が多く、
行きたいけど用事があったり、当日にならないと状況がわからなかったりで、声を掛けた方全員が来店されるというとこまではいきませんでした。
しかし、何組かの予約は取れ、他にチラシだけ渡して後で連絡するという方も含めて、全部で12〜3組はいったかなぁ・・・。
まあ、これぐらいにしておこうということで(お店のキャパもあるんで)、とりあえず終了。
あとは火曜日のお楽しみ、ということになりました。
そして、火曜日・・・
ボクは会社があるので、彼のお店にはいけませんでしたが、夜に電話がかかってきました。
18名の方が来られたそうです。そして特にトラブルもなく終了しました。
そしてみなさん、久しぶりの暖かな食事に満足されていたようです。
お食事は、3種類から選べるようにして、お蕎麦、ごはんもの、サラダのセットだったようです。
第2弾・第3弾もやりたいと思っていたのですが、時間切れ。
3月31日には被災者のみなさんは他の避難所に引き払ってしまいます。
ちょっと動くのが遅すぎたと、ちょっと後悔しています。
まあ、でもやらんよりはやった方がいいので、これはこれでよかったとは思います。
近々、打ち上げをやろう!、とOくんが言っているので、反省会が開かれるでしょう・・・
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