ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

北アルプス燕岳山行<その6> 大天井岳(近接点)→燕山荘

前回のつづきです。

前回の日記
北アルプス燕岳山行<その5> 燕山荘→大天井岳(方面)」
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20110809


お茶を沸かして休憩後、燕山荘への帰路につく。
ちょっと小腹が空いていて、アルファ米を湯戻しして食べることも考えたが、面倒くさくなってやめました。ただこの判断が後々の後悔につながるのですが・・・
時刻は13時20分、ここから戻るにまあ2時間はかかるでしょう・・・。
ちょっとガスってきて天気も不安だしねぇ


大天井岳のほうに目をやると、頂上部は完全にガスの中です。



<ガスの中の大天井岳


↓ホントはこんな感じかな・・・



大天井岳


青の点線は稜線、赤い点線は登山道です。
ホントは左の赤の点線のほうまで行きたかったが無理ですな。もどらず常念岳方面に行くのであれば楽勝なんだが・・・



<縦走路から槍を見る>


槍方面(南西方面)もガスってきました…



<霧の縦走路/コマクサ地帯/北方面>



<霧の稜線/西側の稜線>



<風のせいで曲がって育つ木>


為右衛門吊り岩あたりから、登山道は安曇野側(松本盆地側)に巻いていきますが、安曇野側はホント真っ白です。風も安曇野側からジャンジャン上がってきます。



安曇野側登山道>


安曇野側の巻き道は立木も高いものが多く登り下りもあって、稜線上の道というよりも尾根の上部みたいな雰囲気の登山道です。この辺りで、なんだか疲れたのかバテてきたのか、ペースが上がりません。大天井方面へ向かった際に休憩なしで、どんどん突っ走っちゃったせいでしょうか…。ここにきて、10分歩いて立ち止まる、的な歩き方になってきました…。



<大下りを望む、逆コースなので大登りだな…>


やっと「大下り」まで戻ってきました。
燕山荘から来ると「大下り」なので、逆に戻ってくると「大登り」です。すでにかなりバテているので、かなりツラいっす。
往路で「大下り」でペグマタイトを見つけたので、復路でも観察しながら歩きました。


そしたら、黒雲母の巨晶がゴロゴロと転がり↓



<黒雲母、黒い部分がそれ>



<黒雲母、黒い部分がそれ>


さらに石英脈もゴロゴロと…↓



石英、白い部分>


石英脈には晶洞(空隙)も確認できました↓



石英・晶洞、下の石の白い部分に穴が、そこが晶洞>


ただ、晶洞の中には明確な水晶の結晶はみつけられませんでしたが…。
大下りの下部のほうは黒雲母リッチ、上部のほうは石英と長石がリッチな感じでした。

大下りを過ぎたところで大天井方面を振り返ってみました。、



<大天井振り返る>


だいぶ遠くになっちゃったなぁ、大天井岳
登山路と稜線を落とし込んでみると、こんな感じです↓



<大天井振り返る>



大天井岳周辺図/南が上、北が下>


地図上、オレンジの矢印の方向から、見ている感じになります。
大天井岳の後ろのピークは2766mピーク、稜線B(みどりの線)は2766mピークのもの。
稜線A(青の線)は、大天井岳の北西の尾根。
最終到達点のちょっと先に切通岩があって、そこから大天井岳の北尾根が始まっています。
切通岩の先から大天井岳を巻くように道が左右にわかれていますが、それは写真の赤点線部分です。
あ、写真に「大天井荘」とありますが、「大天荘」の誤りです、訂正します。


こうやってみると切通岩の先はかなり登りがきつそうで、やはり「行けても切通岩まで」という目算はだいたい当たっていたようですな。



<蛙岩を見る>



<蛙岩付近より槍ヶ岳方面を見る(振り返る)>


ヘロヘロになりながら、蛙岩が見えるとこまでやってきました。この頃になると、オナカがグ〜グ〜鳴り出しました。
うん?待てよ、このバテバテの原因はヘバっているんじゃなくて、タダ単にスタミナ不足か?
ハラ減って、エネルギーが足りないから、力がでないのか…?


ようやく気がつきました。昼ご飯は燕山荘で作って食べた中華三昧だけで、それも10時台に食べていたことを…
そうか、ハラ減って力が出ないのか…
でも蛙岩まできたら、燕山荘はあと少しなんだよなぁ…
今更、ここでゴハン作って食べるのも面倒だ。
このまま歩くことにしました。



<蛙岩通過>



<蛙岩を振り返る>


蛙岩をすぎると、めぼしいランドマークはなくなり、あとはゴールの燕山荘までひたすら歩くのみ…。
すでにこの時点で15時ちかく、往路の1.5倍以上かかっています。

そして丘の上にようやく燕山荘を目にすることができました。
あと少し、たぶん今頃、仲間たちはあそこで酒盛りをしているだろう。



<燕山荘が見える>


そして、燕山荘の宿泊客が散歩しているところまで来た。
ビールが目の前だ!つうか、ホントにハラ減った、ツマミが食べたい…。



<燕山荘もう少し>


そして、15時半頃、ようやく燕山荘に到着。
最終到達点から2時間もかかりました。往路は1時間余りで行けたので、ほぼ2倍の時間がかかりました。
全ては暑さとハラ減りのせいですな…。
案の定、仲間たちは小屋の外のベンチで酒盛りをしていました。
ぼくもザックを部屋に置いて、酒盛りに参加!
1Lのビールを飲み干しました。ひゃ〜ウマイ!

17時から晩ご飯なので17時まで酒盛りは続き、そのあとそのまま晩ご飯へ…。



<晩ご飯>


晩ご飯時には、小屋の支配人のスピーチ(講話?)とホルンの生演奏がありました。
さすが人気ナンバーワン山小屋、燕山荘ですな!



<支配人によるホルン演奏>



<ホルンの先っぽ>


晩ご飯後、小屋の外に出てみると、外は一面、霧に包まれていました。



<霧の燕山荘>



<霧の道標>


この霧も19時ぐらいには晴れて、今度は一面の星空になったんだけどねぇ
こうして2日目は終わり、20時頃にはみんな就寝しましたとさ。

つづく