北アルプス燕岳山行<その7> 燕山荘の朝
前回のつづきです。
前回の日記
「北アルプス燕岳山行<その6> 大天井岳(近接点)→燕山荘」
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20110829
朝、4時前、目が覚めた僕らはとりあえず食堂の様子を見に行った。
4時半から朝ご飯が始まるのだか、4時の時点で食堂の前には行列ができてる!
朝ご飯は4時半の1回目から7時頃の最終まで、4回ぐらいに分けて行われるのだが、早いもんがちなんだよねぇ…。折角早めに起きたので4時半にはご飯を食べてしまいたい…。
結局4時半のご飯の列にならんだ。
そして、希望通り、ご飯を頂くことができました。
ご飯の最中に、窓の外では少しずつ明るくなってきており、日の出の様相。
朝ご飯を食べ終わるとすぐにデジカメをとりにいき、外に出てみました。
小屋の正面玄関を出ると真っ正面に燕岳が見えるのだが、すでに空は赤くなり、ご来光を眺める人たちがたくさん外にでていました。
まずは、日の出の方向とは反対方向の西側、西の稜線、槍穂高方面が気になり、目をやると・・・
<日の出前、燕山荘前より槍ヶ岳方面を望む>
<日の出前、燕山荘前より槍ヶ岳方面を望む>(↑注釈付き)
赤く染まった空の元、雲がやや多めながらも、西の稜線はくっきりと見えました。
西の稜線の盟主、槍ヶ岳のこんなにキレイに見えました。
日の出前、燕山荘前より槍ヶ岳を望む>
さて、そろそろ太陽がでそうなので、小屋の反対側に回り込み、東側に向かいました。
<日の出前、東(安曇野側)の空を望む>
<日の出前、南東方向を望む>
<日の出前、南東方向を望む>(↑注釈付き)
南東の方に目をやると、富士山と八ヶ岳が遠くに望めます。
下の街は松本市ですな。
<日の出前、東(安曇野側)の空を望む>
<東(安曇野側)の空を望む、太陽が見えてきた…>
だんだんと明るくなり、周囲の人たちもザワザワしてきました。
いよいよ日の出の瞬間です。
<東(安曇野側)の空を望む、日の出だ!>
<東(安曇野側)の空を望む、太陽が完全に出た>
まわりを見渡すと、多くの人が東の空に釘付け。
小屋の従業員の方も一眼レフをもってきています。
日が完全に出てしまったので、小屋の玄関前を通って、
小屋の反対側にむかいました。
燕岳も日の出前と日の出後ではだいぶ印象がちがいますねぇ・・・。
<日の出後の西の稜線>
<日の出後の西の稜線>(↑注釈付き)
日が昇ると、山の表情もだいぶ変わってきますな。
槍ヶ岳から裏銀座コースを経て後立山連峰へ通ずる稜線もご覧の通り…
それにしても同じような高さの稜線がずっと続くよねぇ…
昔(といっても数百万年のスパンだが)、平板として同じような高さに隆起した後、川によって浸食され、その浸食を受けなかった部分が山脈として残っているので、同じような高さの稜線になっちゃうんだよねぇ…
世界中、どこの山脈も出来方はだいたい同じ。
北の方に目を向けると、燕岳の横に遠く立山連峰が顔を出しています。
<日の出後の燕岳と立山連峰>
<日の出後の燕岳と立山連峰>(↑注釈付き)
さらに燕岳の右っ方には鹿島槍ヶ岳の双耳峰が見えます。
「双耳峰」とは2つの峰からなる山を指しますが、鹿島槍ヶ岳はその典型。山ヤ用語ですな。
<日の出後の鹿島槍ヶ岳>
<日の出後の鹿島槍ヶ岳>(↑注釈付き)
双耳峰
http://www.weblio.jp/content/%E5%8F%8C%E8%80%B3%E5%B3%B0
http://www.ichikawa6.com/info/camp_word/sa/post_35.html
http://www.shinshu-tabi.com/kasimayari.html
この鹿島槍ヶ岳、ぼくの大好きな山のひとつで、まだ登ったことがない。
麓のサンアルピナ鹿島槍スキー場にはよく行っていたが、ピークのほうはまだなんだよねぇ
いつかは登ってみたいもんです。
槍ヶ岳の向こうに穂高連峰が見えていることに気がつきました。
小屋の裏手側に回ってみると、多くの人が槍・穂高連峰の撮影をしていました。
<日の出後の槍・穂高連峰>
<日の出後の槍・穂高連峰>(↑注釈付き)
槍ヶ岳から大キレットを経て、北穂・涸沢・奧穂とよく見えました。前穂も見えているかも知れません。
<槍・穂高連峰を撮影する人々>
ひとしきり風景を堪能した後、出発の準備をします。
今日は下山の日です、
燕山荘から中房温泉への下山ルートは2つあります。
ひとつは燕山荘から合戦尾根を下るルート(地図中、赤線、登りと同じルート)、
もうひとつは燕岳の先を北上して東沢乗越から中房川本流を下るルート(地図中、青線)。
当初は、後者(青線)のルートを下る予定であった。
しかし、前日、小屋の人にルートの状況を尋ねると、
今年は例年より残雪が多く、道がはっきりしていないのでお勧めできない、とのこと。
山小屋のスタッフが言うのだから、後者のルートに行かない方が無難であろう。
ということで、結局、登りと同じ合戦尾根を下ることとなった。
まあ、下山の前にまずは燕岳には行ってこないと…
合戦尾根を下りるので、燕山荘と燕岳の往復になっちゃうけどね
燕岳と北燕岳を目指して、一行は歩き出しましたとさ、おしまい。
つづく