小川温泉元湯
前回のつづきです。
<前回の日記>
ヒスイ海岸 <家族旅行2013夏 その2>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20130822
<富山県東部の地図>
ヒスイ海岸からホントにすぐ、「小川」という名の川(といってもわりと大きな川)を遡り、小川ダムの脇を通り、隧道を通過した出口に今日の宿「小川温泉元湯」があります。
ここは、道のどん詰まりの一軒宿です。
小川温泉元湯
http://www.ogawaonsen.co.jp/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E6%B8%A9%E6%B3%89_(%E5%AF%8C%E5%B1%B1%E7%9C%8C)
<小川温泉元湯の玄関>
この小川温泉元湯はなかなかの歴史があって、古くからの湯治場です。
開湯から400年みたいですからねぇ。こういう由緒ある温泉が大好きです。
歴史ある温泉はやはり力のある温泉ですな。
無理矢理ボーリングした温泉と自噴ではわけが違う。
ちなみに近所にある宇奈月温泉なんて、引き湯ですからねぇ〜
黒部川上流の黒薙温泉からわざわざお湯を引っ張ってきてるんですよ、宇奈月は。
とはいえ、宇奈月はトロッコ列車の出発地として大発展を遂げましたが・・・
さて、この小川温泉元湯ですが、初訪問ではないんです。
2年前の同じ時期、一度訪れたことがあります。
そのときは土砂降りで宿のすぐ横を流れる小川も増水して、濁流が流れていました。
今回は、天候にも恵まれて、小川は穏やかな流れです。
この温泉のウリになっているところに、洞窟風呂というものがあります。このお風呂、自噴で、宿から10分ほど歩いたところにあるそうな・・・
前回は大雨で行けなかったので、今回は初挑戦。
さっそく行ってみることにしました。
(※実はこの日と翌朝と2回行ったんですが、以下の写真は2回目、翌朝に早朝に撮ったものです。)
宿の表玄関を出て、トンネルの坑口と反対側、川の上流の方に向かって歩いて行きます。そうするとほどなく、橋が見え、この橋を左岸から右岸へ渡ります。
橋を渡り終えると、川原に1本の道が続いています。どうもこの道を行くようです。
山の縁に別の道もありますが、こちらは「落石の危険があるために通行止め」との注書きがあり、閉鎖されていました。
ほどなく、川原の道と従来の山縁の道が合流し、舗装道にもどりました。
そして、洞窟風呂の脱衣小屋が見えてきました。
そしてようやく、脱衣小屋まで到着、すぐ近くにはお地蔵さんと立て看板が・・・。
この小屋のさらに奥に蓮華の湯という露天風呂がありますが、こちらは女性専用なので入れません。ちなみにこの洞窟風呂は混浴です。
<脱衣小屋の左手に地蔵と看板、右手奥は女性専用の「蓮華の湯」>
看板には町指定の天然記念物の石灰華とな!
どうも、湯船の中に石灰華の化け物があるらしい。
ははは、そうかい、じゃあその石灰華とやらを見てやろうではないか!!!
※石灰華とは、炭酸イオンとカルシウムイオンを含む水溶液が析出して(水溶液の温度の低下により溶けていられなくなった成分が出てくる、明礬や塩の結晶作りと同じね)、炭酸カルシウムが沈殿固化したもので、要は鍾乳洞の鍾乳石みたいなもんです。
鍾乳石も「石灰華」ですが、鍾乳洞でできたものには鍾乳石と特別に呼んでいるんです。
ここの石灰華は温泉成分の析出でできたものです。
そういや、同じような石灰華のバケモノが長野県の白骨温泉にもありました。あちらは国指定の天然記念物になってますねぇ。
脱衣小屋で甚平を脱ぎして、いざ!
どうも湯船に虫が入ってくるようで、洞窟風呂は蚊帳でがっちりガードされています。
<湯船の横に大きな石灰華、石灰華からお湯が吹き出している>
蚊帳を開けると、そこには大きな石灰華が!
そう、自噴したお湯の成分のカルシウム分が長いこと析出してできた石灰華なのです。
石灰華から流れ出た温泉の滝に打たれるという至極の贅沢を味わえるのです、この温泉は!
う〜ん、ごくらく、ごくらく・・・
脱衣小屋の前から旅館の建屋方面を見てみると、いやぁ、結構遠いよね。
でもまあ、ここまで歩いて入りに来る価値のある温泉ではあります。
洞窟風呂から戻り、夕ご飯は白海老づくしの御前。
最近の富山はこの白海老で町おこしをしているようで、よく白海老を見かけますねぇ・・・
そして夕食後に旅館のロビーで八尾の「おわら風の盆」の実演があるというので、みんなで見に行きました(そういや2年前も同じやつを見に行ったよなぁ)
<旅館ロビーでの「おわら風の盆」の実演>
おわら風の盆
http://www.yatsuo.net/kazenobon/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%82%8F%E3%82%89%E9%A2%A8%E3%81%AE%E7%9B%86
こうして富山の晩は更けていきましたとさ、おしまい。
つづく
トロッコ列車1 <家族旅行2013夏 その4>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20130906