ロバのコラム

『ロバのティールーム 』 https://www.robanotearoom.com のコラムです。

「どうして人は自殺するのか」を考察する<1>

以前、こんな日記を書いた↓


いとうあさこ」と、「20世紀少年」と、過去の手帳と…
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20100827


ワイン1本空けて、酔っぱらいながら書いた雑文だが、結構評判がよかったぽい…
なかなか正直でよろしい。しかも、酔っぱらって書いたわりには旨くかけてる。


その日記にこんなコメントがついた


コメントより抜粋↓

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koko 2010/08/30 21:53
みんな色々思いながら生きてるんですね。
私だけじゃないんだ〜と安心しながら読みました♪

しんちゃん@ブログ主 2010/08/31 10:27
>kokoさん
そうです、みんないろいろ思い悩んでいるし、いろいろ考えながら生きているんですよ、きっと。
だから人生は面白いんじゃないかな?
課題がない人生なんて、ローリエの葉が入っていないラタトゥーユみたいなもんです、はい。

koko 2010/09/01 22:08
どうして人は自殺するんでしょう?考えるのをやめちゃった人なんでしょうか?しんちゃんはどう考えますか?

しんちゃん@ブログ主 2010/09/05 00:10
> kokoさん
これについては、このコメント欄では語り尽くせません。近いうちに「どうして人は自殺するのか」でブログをひとつ書いてみますわ。

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ということで、「どうして人は自殺するのか」について考察することを約束していたのだ。
「近いうちに」と言いながら、もう1ヶ月たってしまったので、この辺りで有言実行です。

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<本論>
「どうして人は自殺するのか」を考察する


あ、はじめに断っておきますが、これ以下はあくまでもボクの視点から見た「自殺に対する考察」です。ですので、正しいとか間違っているとかいうのはあまり意味ないです。
人によって世界の見え方は様々でしょうし、人生観が違えば世の中違って見えてきます(これはまあ、色眼鏡ですな、みんな様々な色眼鏡を掛けていますから(ボクも含めて))
ちなみにぼくは、世界を比較的能動的にとらえ(といってもかなりシニカルな視点ですが)、「生」に対しては比較的ポジティブです(ただし、生に対してポジティブは、社会に対してポジティブとは限らない)。


自殺する理由、様々でしょう。
ちょっと自殺の理由を類型化してみます
(洩れもあると思いますが…、わかりやすいほうから順に…)


1)「病気を苦に」とか、「借金苦」とかは比較的わかりやすい(他人の目から見て)。
こういった他人にも比較的わかりやすい理由の場合は、『「苦」からの絶対的な逃亡』ということで片付けられるかな…。
そうは言っても、死の恐怖(消えること、死ぬときの苦しみ)とかが、いまある苦よりも小さいと考えない限り、簡単には死ねない。暗闇にいきなり飛び込むようなもんだからね。
『差し迫った危機>暗闇に飛び込むリスク』とならない限り、なかなか実行できないだろう。


2)次、「責任を取って自殺」ってパターン。
これもよくありますよね、でも日本特有なのかな…。海外ではあまり聴いたことないな。
このパターンは、前記のパターンと同様、『「苦」からの絶対的な逃亡』っていう側面がある。
プラス、日本固有の精神性、「死んだら許してやる」「死者の悪口は言わない」という面があると思う。
あとは、自己が死ぬことで自己を英雄視する、ということで、自己のメンツを保つという解決方法でもあるかもしれない。
この場合は『メンツ>暗闇に飛び込むリスク』なんだろうなぁ。


3)「復讐的な自殺」
イジメに絡む自殺とかが、これでしょうな。
ぼくも小学生の頃、転校してイジメられた時、こういう思考パターンになったことがある。
「自殺してやって化け出ててやる」とか、
「いじめたヤツの名前を全部遺書に書いて自殺してやる」とか、
「自分が死ぬことにより、相手の精神にダメージを与えてやる」とか…。
ただ、途中でアホらしくなったやめた。
だってなんで自分が被害者なのに、自分が死ななきゃならないんだって。
そこで、こう考えた。現実の世界で、相手が困っているところを見てやろうと。
そうして、オイラの反撃が始まる。イジメられた時に捨て身の戦術で逆襲した。
相手は案外弱かった。そして翌日から立場が逆転した。気がついたら、いじめっ子になってた。


ここまでは、第3者からみても比較的わかりやすい例。
こんなのを議論するのはあまり面白くないので、もっとわかりにくい「自殺的思考」を考察したい。
というか、議論したい分野に導くために、はじめに議論したくない分野を簡単にまとめて類型化しました。
ここからが本編です。前置きが長くなりました。

ではぼくが議論したい「自殺的思考」とはどういうものか…
簡単に言えば、
ロゴスが実体を殺す自殺。虚像が実像を殺す自殺。


この自殺はまさに現代病といえるかもしれない。
次回は、この類型について詳しく書きます。


つづく
「どうして人は自殺するのか」を考察する<2>
http://d.hatena.ne.jp/damascus/20101010

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